娘がさ、

まあ、別にただの親バカってことだけどさ。


娘が今19歳でさ、
5歳の時に離れてしまって、
時々は会ったり会わなかったりの10数年。
それが、最近は大学の長い休みには2,3日必ずやってくるようになって。
そして、ものすごく仲良しなんだわたしたち。


ちょっとずつ大人に近づいていく彼女は、色々、好きなもの好きなこと、しゃべりまくる。
その価値観や感性があまりにも私に似ていることが驚きだ。
私から影響を受ける環境で育ったわけでもないのに、まあ、そっくり。
性格は私とはぜんぜん違う、パワフルで、しっかり者。
なのに、一つ一つ、言うことが、どっかで聞いたような・・・って、若いころの私とまるで同じこと言ってやがる。
おもしろい、サイコーにおもしれえ女の子になってやがんの。
私はかなりの頭でっかちだが、彼女は行動原理の人なので、すげーパワー。
なんて個性的でおもしろい女の子なんだろ。


かわいくなった。会うたびにかわいくなる。
そこらへんの女の子らしい女の子とは全然違うかわいさなんだけど。
会うたびに短くなるショートボブは遂に襟足カリアゲちゃって、所々に金髪のメッシュが入って。
そんな奇抜なヘアスタイルが、品良くキマってる、なかなかのセンス。
キュートだ。
切れ長の目元にはアイラインを跳ね上げてクールで涼しい目元。
童顔の可愛らしさそのままに、陶器のような肌と、色使いの上手さ、化粧が上手だ。誰の真似でもない。
少年のような格好をして、早足で歩く。
決して美人じゃないけれど、なんだか映画レオンのマチルダのような雰囲気。
さすがにそれは褒めすぎだけども、遠くはない。
純粋で孤独余儀なしの存在感。
友達はたくさんいるのだろうけど、誰も彼女をわかりはしないだろう。
だから、私を慕って来るようになったのだろう。


頭が良すぎるし、感性が豊か過ぎるのだ。
それは私ごときの比ではないだろう。
何しろ、パワーが違う。
何故彼女はあんなに生き急いでいるのだろう。
100%で疾走している。


今回はまた発見。
なんだ、好みの音楽までそっくりじゃないか。
私達親子だもの、世代が違うもの、そう合うわけないとか思ってたけど、
「こないだ好きなバンドの対バンでクロマニヨンズ出てた、良かった、楽しかった!」
キター、って感じ。
だろ、いいだろ、あたりまえじゃんか。
そして、彼女のiPhoneから流れる音楽もまたなんて私の感覚に合うことか。
いいね、いい、すごくいいよ、モノアイズ?へー全然知らないよさすがに、いいよ、すごくいい。
「ゆとりですが何かってドラマ見てた?あの曲!」
「うん、あの曲、拝啓〜〜いいよねカッコいい、最高!」
ああ、大変だ、「一緒にライブ行こう、モノアイズ、クロマニヨンズ、感覚ピエロ」
友達かよ!もう、友達だよ、今まで出会ったどんな友達よりも友達だよこれは。
大変だ、体力つけとかないと。さすがにこの歳でライブハウスはしんどい、でも、行きたいもん、行くよ。
別に、1人でだって行こうと思ってたけど、クロマニヨンズ、延ばし延ばしにしちゃってた。
もう、行くよ、彼女といっしょに。


それにしても、いい曲、泣けるよ、歌詞とか殆ど聞き取れないけど、泣けるよ。
走馬灯のように映像がフラッシュする、ステキな曲だ。